これが不動産営業の仕事?「辛い。もう辞めたい。」と思った入社5日目の出来事とは

※これはファイナンシャルプランナーとして、元不動産会社従業員様(以下、Aさん)とのライフプラン相談時に聞いたお話を、ご相談者様に許可を得て記事化しております。

不動産営業マンは足を使ってナンボって古くない?

前回の続きとなります。前回の記事を読んでない方は「「仕事に行きたくない」は甘えなのか?不動産営業という苦痛で辛い仕事」をお読みいただいてから、当記事をお読みいただければと思います。

入社してから毎日、不動産物件のチラシを1,000枚〜2,000枚ポスティングしていて身体はボロボロでした。今日は出勤5日目で初の日曜日。

土日は不動産業にとって営業するべき曜日である(というか土日のために平日過ごしているだけなのでは?笑

いつものように出勤するとジャージに着替えて車でポスティング開始する場所まで行ったのだが、その日はなぜか違い、

スーツのままジャージ持参で車に乗るようにと!!伝えられたようです。

日曜日ですから、

「もしかして物件の案内とかできるの?」

という期待が、、、

案の定、初めて物件の案内として常駐したのですが、マンションの一部屋だけの物件見学会でしたので、マンション1Fの入り口にパイプ椅子を用意し、座っているだけという仕事・・・。

15分もすると飽きるような暇な時間が流れるだけ。

ただ、連日の疲れからかとてもその仕事は天国のような気分にまでさせてくれるほどと感じたそうです。笑

「少しはチラシをばら撒くのも効果あるんだな」

お昼前に2、3人ほどチラシを持った人が見学にきましたが、地元の人で出かけるついでに見に来たという感じのお客。

とてもじゃないけど、今マンションを探してて欲しいんですという感じでもない。

ただ、チラシを持ってきてくれたという事だけで嬉しかったのを覚えているとのこと。(少しはチラシをばらまくのも反応あるんだなと思ったくらいだったみたいですが、、、

お昼になり営業部長が弁当を買ってきてくれて車で食べた時に言われたのが、

「チラシをポスティングするのは辛いけど、営業マンはまず足を使ってナンボなんだよ」

とのこと。

そうかもとは少しは思えたのですが、それが間違いだったみたいで・・・。

なぜなら、弁当を食べ終わったと同時に、

「じゃあ、分かったと思うからジャージに着替えな!今日は1,000枚でいいからな」

という声が聞こえたのです・・・。(結局、今日もポスティングかよ・・・)

不動産営業はスーツなんていらない仕事なの?

しかし、ここまで毎日チラシをポスティングさせられると、なんのためにスーツで出勤しているのか分からなくなってきたみたいで、

出勤してジャージに着替えて、帰るときにまたスーツに着替えなおして帰宅する。

営業の練習をするわけでもなく、まるでアルバイトでポスティングの仕事をしているだけの感覚でしかなく、お正月の郵便配達のバイトを連想させたとか。

そう思ってからというものの、この仕事自体、魅力を感じなくなっている自分に気づき転職しようかなと思えてきたらしいです。

もし転職するなら「何業でどうすれば転職できるのか」を実際に考えていたとのこと。

また、不動産の仕事はこのような体育会系バリバリの営業しかないのかも疑問でしたので、かなり調べたと思います。

今度は「宅建」を取得してやる!

しかし、不動産の好待遇は譲れない。そして、見つけたのは宅建を持っていると不動産(中古マンションや戸建用地)の仕入れなど管理職になれる道もあるという事を知り、これは『宅建」を取得するしかない!』と思い始めたのです。

もともと、大学の授業で法律関係の授業を選択したことがあり、法律って大事だなと思っていたとのことと、興味があった分野だったみたいで、、、

「よし!宅建取得しか道はないっ!」

と決めたからには、大学受験のごとく勉強をしようと決めたAさん。笑

6日目の朝、僕「この会社辞めます」と宣言!

会社で実務を学びながら宅建取得を目指すという方法が現実的ですので、そう考えてたようです。

そして迎える6日目の朝、いつものように出勤しようと思っていたのですが、予想以上に心身共に疲れていた為かスッと起きれなかったようです。

こうなってはもう後には戻れませんので、「辞めよう」と決心し遅れる事を会社へ伝え出社すると社長しか会社にはいなかったみたいで、(ほかの人はポスティングに行っていたみたいです。)

「これはチャンス!」と思い社長に遅刻した理由とその経緯や普段から思っていた疑問をぶつけたようです。

(ベンチャーということもあり、10人規模の会社でしたし、社長が面接して採用してもらったので話しやすい環境だったのは救いだったみたいです。)

毎日ポスティングしている意味を聞いたら、絶対的に必要と言いきる社長はとてもアナログな考えの人で、ネットから集客する方法を提案しても聞く耳を持たずという感じでしたのでそれ以上は何も言えなかったようです。

「もうここでは仕事する気になれません!」

Aさん曰く「当時のペーペーの自分が言うのもアレでしたが、単純に考え方や会社方針が違うのだなという事を知りました。(これを機に転職の面接では会社方針を聞くようにしています)」

そして話の最後に、

「もう、ここでは仕事するという気になれませんので辞めさせて頂きたい。」

と言ったのです!もちろん社長は

「決断するのが早すぎる」

と言いましたが、自分の目指す所とはかなりかけ離れていたので我慢する時間がもったいないという事も伝えたら納得してくれたようです。

ただ、営業部長に話してからという事を条件としたので、気が気じゃなかったのを今でも覚えていますとのこと。

部長はVシネの力也みたいな人で声も低いし小さいから聞き返すと「あ〜っ?」って言う感じの人なので面倒だったのです。

あ、もちろん営業するときはスマイルで声のトーンも少し上がるらしいですが(笑)

「お前、馬鹿野郎!」と頭をコツン!

夕方になり部長が会社へ戻ってきて面談・・・。

会議室へ入ったとたんに「馬鹿野郎!」と頭をコツンとされる始末。。。

理由は「社長に物を言うのが生意気」ということでした。(てか、そんな部長ならなおさら辞めたくもなりますよね)

その後に社長に言った事と同じ事を伝えたら、

「言い分は分かった。」

「明日、銀行に住宅ローンについて話を聞きに行くからお前も付いて来い。」

ということだったのです。

辞めたいと言ったから違う仕事を経験してもらうという考えは見え見えでしたので、ちょっと微妙な感じでもあります・・・。

半ば強引に続けさせられる感じでしたが、次の日は出社せずに、

そのまま入社6日で退職という形を選びましたが、今考えるとそれは正解でしたね。とAさんは笑っていました。

なぜならその後6ヶ月間、独学で宅建士の勉強をして無事取得できたからです。

もちろん、転職もそのおかげで成功しましたから、辞めて正解でした!笑

そして、今に至りますとのことです。

 

次回からは宅建士の資格取得の物語に続きます→「「就職・転職に有利な資格は宅建士!」を信じて独学で宅建士を取得したその後とは?」も続けてお読みいただければ幸いです。

yoshiが気になったのは、6日で辞めた場合雇用としてはどうなるのか、その部分を聞いてみたところ、、、さすがベンチよャーですね。ここではとても書けないような形で(Aさんにも会社にとっても大きな損にならないような)処理されていました。

 

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