※これはファイナンシャルプランナーとして、元不動産会社従業員様(以下、Aさん)とのライフプラン相談時に聞いたお話を、ご相談者様に許可を得て記事化しております。
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ただの営業マンじゃない!!宅地建物取引士としての仕事
未経験で不動産業の営業マンとして就職した会社での経験があったから、Aさんは宅建士を取得しようと思った事は以前の記事「これが不動産営業の仕事?「辛い。もう辞めたい。」と思った入社5日目の出来事とは」でも言っています。
実際、宅建(現:宅建士)を取得し宅地建物取引主任者(現:宅地建物取引士)としての仕事が調べれば調べるほど楽しそうだなと感じていて、それをモチベーションに頑張ったそうです。
そして、「「就職・転職に有利な資格は宅建士!」を信じて独学で宅建士を取得したその後とは?」の記事の通り、独学で資格を取得しました。
その中で宅地建物取引士には「独占業務」といって有資格者しか出来ない業務があります。
例えば以下の事です。
宅地建物取引士の独占業務
- 重要事項の説明
契約締結前に、宅地建物取引業者の相手方に対して、物件と契約内容に関する重要事項を記載した書面(重要事項説明書、業界用語で「35条書面」ともいう)を交付して説明を行う。これは不動産の買主・借主が取引物件に対して正しい判断ができるよう、その材料を提供するものである。また、ここでいう「説明」とは相手方に対して良く判るように述べること、説き明かして教えること、理解させることであり、重要事項説明書をただ棒読みするだけの行為は重要事項の説明と決していえず、相手が誤解していることを知りながらさらに詳しく説明をしなかったときは、説明義務を果たしたとは言えず説明義務違反となる。
- 重要事項説明書への記名・押印
重要事項説明書に記載されている内容に誤りがないかを確認すると共に、上記における重要事項の説明に対して責任の所在を明らかにするため、また文書の改竄防止・文書の原本性確保のために記名・押印する。
- 契約内容記載書への記名・押印
契約書(業界用語で「37条書面」ともいう)に記載されている内容に誤りがないかを確認すると共に、契約内容に対する責任の所在を明らかにするため、また文書の改竄防止・文書の原本性確保のために記名・押印する。宅地建物取引業者は、契約締結後遅滞なく、契約の両当事者に宅地建物取引士の記名がある書面を交付しなければならない。
これらの業務は宅地建物取引士(主任者証の交付を受けている者)であれば専任の取引主任者でなくとも行える。また、35条書面に記名押印した取引主任者と37条書面に記名押印した取引主任者は必ずしも同じでなくてもよい。
引用:Wikipedia
簡単に言いますと、賃貸(家などの建物の貸し借り)や売買(土地や建物の売り買い)に限らず、お客との契約を交わす時に絶対しなければならない説明は「宅地建物取引士(宅建士)」しかできません。
また、不動産会社を経営する場合、絶対に宅地建物取引士として登録している人を雇うまたは経営者自身が取得していないといけないのです。(5人規模なら一人は置かなければなりません)
Aさんはこれを知った時に、「食いっぱぐれのない資格かもしれない!」とそう思ったみたいです。
もちろん、だからといって偉いのかと言われるとそうでもなく、他の仕事が出来なければ就職・転職先から「あなたは要らない」と言われてしまいます。
しかし、資格も経験もない人よりは、採用してもらえるケースが圧倒的に多くなります。
実際にAさんは不動産業への就職・転職活動をした経験からしても、必ず面接まではこぎつけていたとのこと。
そして、採用条件をみたり、実際の面接で確認をして断った会社もあるほどだったみたいです。
なので、それだけ需要がある資格であるのは間違いないと肌で感じたようです。
就職・転職先としての候補
さて、Aさんは宅建士を取得したのだから、やっぱり不動産業への就職は一番に考え、行動をしていたみたいで、どういったことを希望条件にしようか迷っていた中で、
結果、3つの条件を満たせる会社を選ぼうと決めたのです。それは以下の3点です。
- 仕事内容
- 給与・福利厚生
- 勤務エリア
希望の仕事内容
一般のお客に売ったりするいわゆる営業マンの仕事はもうしたくなかったとのことで、土地や建物を仕入れる「用地仕入れ」などの部署がある会社、もしくはそれを主にしている会社がいいなと考えたそうです。
なぜなら、販売がメインの会社だとすると営業マンがメインの仕事であればいずれ「営業の人が足りないからやって!」と言われかねないなと思ったとのこと。
せっかく宅建士を取得したのだからその知識を身体で経験できる仕事がやりたい、営業以外の仕事をやってみたいと明確な考えがあってこそだったので、当時は仕入れの部署がある会社を考えていたようです。
給与などの重要な点
最初に不動産業界に入ったときは不動産業は高い給与とボーナスがあるイメージでしたが、それは不動産の販売をする営業マンがお客様を見つけて買ってもらい、歩合制などで高給になっているのが現実でした。
不動産販売の営業マンの仕事の場合、確かに給与は良いかもしれませんが、ノルマが酷くストレスが溜まる辛い仕事だという事がわかり、給与と天秤にかけても魅力的には思わなくなっていたようです。
なので、ボーナスとかそこまで弾まなくてもいいから、入社時に基本給が25万円あればいいかなと思って転職要件を絞ったそうです。
仕事内容に関係する勤務エリア
就職・転職活動を始めた頃はAさんはとりあえず関東エリア(東京23区、横浜市や川崎市、川口市、さいたま市、船橋市、市川市)など都心部ならどこでもいいかなと思っていました。
しかし、実際に面接に行くと、土地柄で仕事内容も変わる事を知り、「これはエリアを厳選した方がいいな」という考えになってきたようです。たしかに用地の仕入れなどは大都市になればなるほど、中小企業は難しい(資金面などで)ですし、戸建ては少ないと面接の中で知っていったそうです。
「不動産」は土地柄が出る仕事
東京都内、特に23区では戸建てよりもマンションを借りたり買ったりする人が多いでようで、
そのため、戸建て用の用地仕入れという仕事はなかなかないと活動中にしりました。
就職・転職活動を進めていくうちに、大体が中古マンションを仕入れてリノベーションしてまた売るという事業形態という事を知り、Aさんは不動産でも戸建て、マンション含め様々な仕入れと販売の会社があることを感じていったそうです。
そのようなことを知る中で、特にAさんのやりたいことは、一軒家用の用地仕入れ業をやってみたいのではないかという事が、気持ち的にも思う事が増えていったみたいです。
そうなると東京23区内よりもその周辺にある会社の方がいいなという事で、そういった会社に狙いを定めて求人に応募していったみたいです。
当時は特に千葉県の船橋あたりは東京にもほど近く、都心では一軒家は高いから買えないという人が買い求めるエリアで、川口市など含む埼玉県も平坦で住宅が立てやすいので人気エリアだったとのこと。
その土地に住んでいる、もしくは生活パターンがある人が今の生活や仕事を変えずに東京郊外へ一軒家を購入するのは定番ですので、そういった方が購入するであろう土地を仕入れて売るような不動産会社を探すようになったそうです。
実際によく使った求人サイトは「リクナビNEXT」と「マイナビ転職」で、その後就職した会社もこの求人サイト経由だったとのことでした。
もちろん、「duda(デューダ)」「エン転職」にも良い求人があったりもしたが、Aさんは上記2つをまずみてからduda、エン転職を見ていた感じだったようです。
やっぱり宅建士を取得してよかった!
そしてAさんは、宅地建物取引士の資格を取得したうえで、東京郊外で一軒家用の宅地仕入れの仕事という明確な仕事内容を絞って就職・転職活動していた事が良かったのか複数社から内定通知をもらう事が出来て、転職「活動」は大成功だったみたいです。
活動期間は2カ月くらいで、5社から内定を頂けたのは宅建士のおかげだと感じたそうです。
(内訳は応募:10数社、面接:10数社、内定5社、残り10社弱のうち不採用は3社程と辞退したのが6社程)
なぜなら、面接へ行くとやはり「独学で宅建士を取得した」というインパクトは大きく宅建試験の話で盛り上がり、その流れで宅建の知識を使って仕事がしたい等を伝える事でプラスな印象を与える事ができていたと感じたそうです。
次回はついに最終回!!宅地建物取引士として転職をしたAさん→「不動産業の職場の雰囲気が悪いってか合わない!昭和みたいな考えが古い会社が多い業界?」も続けてお読みいただければ幸いです。
就職・転職を上手にする方法は?
yoshiも転職希望の人にアドバイスをする際は、自身の経験をうまくストーリーにして話すことを重要だと伝えます。
なので、これはAさんが宅建士取得に至った経緯から、目標(宅建士取得)を自分で掲げて行動し結果(宅建士合格)も出したという感じにストーリー仕立てで理解してもらえるように話をしたからかもしれませんね。
その他に、就職・転職を上手にする方法として、「求人サイトを複数見る」という事を意識していたようですが、これはとても重要です。
まあ、実際には使い勝手が良いサイトを見てしまうのですが、そのサイトの「特色」を知る事で、有意義な転職ができると感じるはずです!
ここでは通常の転職活動の際に見る求人サイトを参考までに、載せておきます。(これは専門の業界や職種などでも変わりますので)
この4つの更新日時を覚えておいて「NEW」が付いた求人だけ見るという事をすると効率が良いと思います!
無駄な時間を省きたかったのもありますし、情報量が多いと単純に疲れてしまいますからね(笑)
もしこれから就職、転職をしようとしている人は参考にしてみてください。
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